仕様エージェントによる分散ソフトウェア開発支援

臼井義美（奈良先端科学技術大学院大学）

仕様を部品化する理由

• Balzerらが提唱した実行可能仕様を目標
• ソースコードより上流工程で仕様を確定できる
• 仕様書とソースコードの相違を防止できる

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  構造化設計技法とオブジェクト指向設計技法の融合

  　【オブジェクト指向設計】

  • 現実世界とシステム内部の写像関係が明確である
  • オブジェクトの独立性が高く再利用しやすい
  • オブジェクトは逐次的にも並列的にも実行できる

  　【構造化設計】

  • トップダウンアプローチによる設計の詳細化
  • 機能分解による設計はわかりやすい
  • 仕様書の段階で、処理の内容や手順が確定する

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  設計支援ツールの試作「ObjectFlow」

  

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分散ソフトウェアの仕様記述モデル

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仕様エージェントの利用

• 各仕様エージェントに知識を分散できる
  • 知識を局所化できるので、整理しやすい
  • 粒度の異なる仕様部品に、最適な知識を与える
• ネットワーク上のサーバから部品を調達できる
  • 契約ネットプロトコルにより部品の探索を行う
• 部品合成時に、仕様部品を自動的に書き換える
  • 関係するエージェントが相互に協調し調整する
  • 仕様の変更時に、影響する部品を調整する

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仕様エージェントの構造


図４　仕様エージェントの構成

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仕様エージェントで利用可能な知識

• ドメイン知識
• システム知識

　

• 論理的知識
• 経験的知識

  　

• プロセスに関する知識
• プロダクトに関する知識

  　

• 形式的仕様の適用
• ペトリネットの適用

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ルールベースの知識を適用したツールの例


図５　制約ルールを適用した場合のObjectFlowの実行環境

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仕様エージェントの機能と協調メカニズム

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Webを利用した仕様エディタの動作

• ユーザがWebサーバから仕様エディタをダウンロードする
• 仕様エディタは必要に応じてWebサーバに仕様部品を要求する
• 仕様部品（アプレットバイトコード）が仕様エディタに送られる
• ユーザホスト上の仕様エディタが仕様部品を組み込む
• 完成した仕様から、目的のプログラムコードを生成する
  

図７　仕様エディタの動作原理

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本設計支援ツールの動作

1. サーバより場エージェントをダウンロード
2. 場エージェントのエディタで仕様を記述
3. 必要に応じて、仕様部品エージェントを検索
4. 仕様部品を設計中の仕様に組み込む

　

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