CORBAとは何か

CORBAの歴史

1989年

OMGが設立された。

1990年

OMGによって、最初のCORBAが定義された。

1991年

CORBA定義のバージョン1.1が発行された。

1995年

バージョン2.0が発行された。


なぜCORBAなのか

特定のコンピュータに集中して行っていた処理を、ネットワークを経由して複数の分散したコンピュータやデータベースを利用できるようになる。

CORBA仕様によると、分散オブジェクト指向システムという再利用性が高く拡張性のあるアプリケーションシステムを比較的容易に構築できる。

CORBAは、ネットワークに接続されたクライアントからのリクエストを扱うブローカを持ち、リクエストを満たすサーバを選択して処理を委託するなどの、分散処理を可能にする。

このように分散処理が可能になると、

  • コンピュータ資源を多くの人が共有できる。
  • 処理の実行を、最適なマシンに割り当てることができる。
  • 処理の負荷を、多くのコンピュータに分散することができる。

などの利点がある。

分散処理をRPG(Remote Procedure Call)を利用して実現することもできるが、この場合は利用者があらかじめリクエストを満たすサーバの位置を知っていなければならない。CORBAでは、ブローカが適切なサーバを自動的に探索してくれる。

 

CORBAの特徴

クライアントとサーバの間にブローカという新しい機能を追加する。このため、サーバやクライアントはお互いに位置や能力を知らなくてもよい。また、サーバとクライアントは1対1でなく複数の相手と協調して処理をすることができる。このとき、クライアントがサーバにリクエストを発し応答を待つような同期通信だけでなく、リクエストを送ったまま次の処理を実行するような非同期通信も利用できる。

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